1809年5月――迷宮のウィーン
ナポレオン・ボナパルト率いるフランス軍はウィーンを占領し、豪雨を突いてドナウ川対岸のオーストリア軍に戦いを挑むが、アスペルン・エスリングで初めての敗北を喫する。
再度の架橋に携わる工兵士官アントワーヌ・パスキは資材調達の為に赴いたウィーンで、同行していた市橋梁局職員ジードラー殺害の容疑を受ける。疑いを晴らしてくれたのは、現場に偶々立ち寄ったオーストリアの貴族ウストリツキ公爵だった。パスキを屋敷に招いた公爵は、彼の企てを当てることができれば愛人クリスティアーネを譲る、という賭を持ち掛け、応じたパスキは軍の上層部にまで及ぶ謀略に巻き込まれて行く。
1996年文藝春秋社刊行作品の現行最終版。2020年6月1日改訂。
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