マーヤとアラシ (邪馬台国の使者-前編-) EPUB形式

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小6のマーヤとアヒルのアラシの想像を絶する歴史冒険ファンタジー物語。  現代によみがえる邪馬台国の迷宮への扉。日本を救う二人に立ちふさがる"闇の長者"の驚愕の正体!  大どんでん返しと"希望の涙"ボロボロの感動のクライマックス。   今回は、その物語の前編。 この「マーヤとアラシ」には、私の実体験にもとづく物語が数多く挿入されています。たとえば 物語のラスト近くで、ヒメカ(アヒルに姿を変えた人間の女の子)が改造イタチに襲われ瀕死のシーンです。 アラシが群がるイタチ達を剣で追い払い、駆け寄り抱き起こすと、全身が血ダルマのヒメカの無残な姿がありました。  アラシ 「ヒメカ しっかりするんだ。死んじゃだめだ!」  ヒメカ 「あっ! アラシ、苦しい。 ウッ、ぐっ、た 助けてー」 首の肉を削がれ大量の血を失ったヒメカは、もう瀕死・・・  ヒメカ 「アラシ・・ もういいから。マーヤと幸せに・ なってね」  アラシ 「ヒメカ! バカなことをいうんじゃない。僕達二人は、この世でたった二人だけの同じ種族の生き残りなん  だよ。その大切なヒメカを見捨てるなんて・・・」  ヒメカ 「く、 苦しい・・・ うー。アラシ、私を殺して。 もう、この苦痛に耐え切れない。おねがい、アラシ。   私を楽に死なせて。」  アラシ 「ヒメカ! がんばるんだ。ヒメカ!」 ヒメカの壮絶な苦悶に身がさいなまれたアラシは、とうとう草薙剣(くさなぎのつるぎ)を取り出し、心を落ち着けるよう にして構えました。  アラシ 「ヒメカ・・・ いいかい。」  ヒメカ 「ありがとう、アラシ。 大好きだったよ、アラシ・・・」   アラシ 「ヒメカ。 ヒメカ! さようなら・・  ヒメカー」 そして、ヒメカの胸をつらぬいた草薙剣(くさなぎのつるぎ)。  大好きなアラシの手で、死の苦しみから解放されたヒメカは、安らかな死に顔をしていました。 そして、瞳からこぼれおちた一滴の涙。 しかも、不思議なことに、突然、ヒメカの姿が、鳥から人間の姿へと変化したのです。 人間の少女となったヒメカの清らかな天使のような美しい顔。その気品に満ちた死に顔は、満ち足りた幸せそうな 顔をしていました。 「ヒメカー。 ヒメカー! ヒメカー!」 アラシの悲痛な絶叫が、夕闇の林にいつまでも、いつまでも、こだまし続けました。 このヒメカとアラシの悲痛な別れの場面は、私の実体験に基づいています。  河原で生息して一番かわいがっていたメスアヒル(1歳)のピコちゃん。ある夜明け前にこつ然と姿を消しました。 入り乱れたピコとイタチの足跡に、即座に追跡を開始し、砂浜の茂みでビコに襲い掛かるイタチを発見し大声で 追い払いましたが、救出したピコはすでに瀕死。  巣に連れ帰り看病しましたが、首から肩の肉がなくなり、その命は風前の灯。 止血しながらも、私に甘えようと立ち上がりかかるピコ。そのたびに死の苦しみに悲鳴をあげました。 その目は、「殺してお願い、パパ」といってるようでしたが、そんな残酷な事ができるはずも・・・ 苦しみだけの2時間でしたが、最後は大きく立ちあがり、私をみつめたまま死を迎えました。
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Size
1.02 MB
Length
12 sections
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